彦根保護区保護司会（滋賀県）

Kくらぶ　エキシビジョンマッチ開催！

　12月7日、当保護区が進めておりましたクラウドファンディングの返礼企画としての「支援者の皆さまをご招待してのスパーリング大会」が盛大に開催されました。

　当日は、小学生から成人まで、追加試合を含め全14試合が実施され、子どもたちも若者たちも、それぞれが持てるエネルギーを存分に発揮しました。

※ 会場いっぱいに広がった熱気と拍手

　試合が始まると、緊張した面持ちだった子どもたちも、観客席から大きな拍手や温かい声援を受け、次第に表情が誇らしげに。

　リングに上がる瞬間、胸を張って堂々と歩み出す姿からは、「自分の出番が来た！」という喜びと高揚感が伝わってきました。

　小学生同士の軽快で一生懸命な攻防には、会場のあちこちから笑顔と歓声がわき起こり、技を決めた瞬間には大人顔負けのガッツポーズが飛び出すなど、微笑ましい場面も多くみられました。

　一方で、中高生や若者の試合では、力強い動きや集中したまなざしに、観客席から「おお…！」とどよめく声が上がるなど、会場は終始熱気に包まれていました。

※「滋賀KANAMEプロジェクト」の一環として

　当保護区では、県内全保護区で取り組む「滋賀KANAMEプロジェクト」～息の長い支援（居場所と出番づくり）～の一環として、家庭や学校に居場所を見いだせず、商業施設などで過ごすことの多い少年少女を対象に、キックボクシング無料体験教室を実施しています。

　安全でポジティブな環境の中、「規律や礼儀を学ぶ・自己肯定感を高める・社会性を身につける」といった成長が自然と促される場となっており、トレーニングを通じて心身を鍛えることで、ストレス発散や自己コントロール力の向上にもつながっています。

　その積み重ねが、非行や犯罪の未然防止にも寄与しています。

※ 元非行経験者の若者が「支える側」に

　本プロジェクトの大きな特色のひとつは、指導にあたる若者自身も、かつて少年鑑別所や少年院、保護観察などの経験を持つことです。

　自らの経験を活かし、同じように悩みを抱える子どもたちに寄り添い、時に優しく、時に厳しく、心を込めて指導しています。

　現在は、保護観察中の若者や、居場所を求め相談に訪れた若者など、保護司会から紹介された要支援者も受け入れながら、互いに支え合い成長し続けています。

　今回の大会でも、指導者としてだけでなく、裏方として子どもたちの準備やサポートを行い、その真剣な姿に多くの支援者が目を細めていました。