2026.08.04 保護司組織活動活性化事業
【松山地区】音楽の生演奏を取入れた中学生薬物乱用防止教室
保護司組織活動活性化事業に対する助成について
保護司組織活動活性化事業に対する助成は 更生保護法人立川更生保護財団 及び ㈱ひまわりサービス からのご厚意による助成金を基に、保護司組織が実施する安全安心な地域社会を実現するための効果的な活動、更生保護関係団体相互の連携の強化や他の団体を含む地域ネットワークの構築に資する活動、保護司適任者の確保や保護司会の活力の増強に資する活動等に対し実施しています。このページでは保護司組織の活動報告書からその一部を紹介します。
松山地区保護司会(愛媛県)
【活動の名称】音楽の生演奏を取入れた中学生薬物乱用防止教室
中学生を対象とした薬物乱用防止教室ですが、ロールプレイを取り入れているほか、導入に行う雅楽の生演奏は伝統文化に触れる機会を提供するとともに、緊張を和らげ和やかで落ち着いた環境づくりを図ることで同教室への関心を高める効果も期待でき、工夫された構成となっています。(全国保護司連盟)
【活動の目的・趣旨】
薬物の乱用は大切な脳を傷つけます。20歳頃まで脳が成長するといわれ、特に中学生の時期は、心身ともに発達するときです。この時期に薬物を乱用すると脳や身体の成長がストップしたり、感情のコントロールができず、心身の発達が損なわれる。そこで、中学校に協力をいただき、中学生を対象とした薬物乱用防止教室を開催し、大麻・覚醒剤の誘惑に惑わされないことや悩んだ時の相談窓口を周知することを目的に実施する。
【活動の実施状況】
ア 松山市教育委員会から市立中学校に対して、薬物乱用防止教室を実施し報告するように通知がある。このため、ほとんどの中学校では、薬剤師、保健師、警察官等による講話を実施している。
イ 毎年、保護司紹介のチラシをもって各中学校の校長、教頭、担当教員にご説明に行っている。中学生に対しては、当日全員に配布するプログラムに保護司について分かりやすく説明を記載し、当日の司会者や分区長挨拶のなかで保護司についてしっかり説明を行っている。
ウ 松山地区保護司会第5分区会(以下第5分区と表記)の校区にある松山市立の5つの中学校で、雅楽を生徒に生演奏を聞いてもらう機会と、併せて薬物乱用防止教室を実施し犯罪予防活動を展開した。
エ 薬物乱用防止を呼びかける内容を表示したポケットティッシュとクリアファイルの更生保護 啓発グッズを作成して5中学校の全生徒に配布した。
オ 実施中学校と開催日、開催時間、参加した生徒と教職員、保護司の実数は以下のとおりである。
・松山市立旭中学校 11月6日(水)13:35~14:50
(全学年184名、教職員10名、保護司5名)
・松山市立桑原中学校 11月15日(金)13:35~14:50
(全学年540名、教職員40名、保護司10名)
・松山市立道後中学校 11月27日(水)13:30~14:55
(全学年531名、教職員35名、保護司10名)
・松山市立日浦中学校 12月2日(月)13:25~14:40
(小学5・6年と中学34名、教職員12名、保護司9名、保護観察官1名)
・松山市立湯山中学校 12月 6日(金)13:30~14:50
(全学年178名、教職員15名、保護司10名、保護観察官1名)
【活動の実施による効果】
ア 保護司の活動が認知される。これにより、深刻な保護司のなり手不足に期待が持てる。
イ 保護司会が主体となり実施する薬物乱用防止教室は、導入時に音楽演奏を実施する特色があり、これにより、受講時の和やかで落ち着いた環境づくりを図り、生徒たちの意識の涵養や関心のつなぎ止めに効果があると評価されている。実施した中学校ではこれまで薬物による犯罪で補導された事例は皆無であり、犯罪予防活動の効果は極めて大きいと言える。
ウ 実施した中学校の担当教員からは、
・ロールプレイを行うことで生徒達が主体的に講演会に参加することができ、内容理解にもつながったと思う。また、会の導入として雅楽の演奏があったことで生徒を引きつけ、とてもよい構成だったと思う。講演時間については適切であると思われる。
・薬物乱用の実態を教えてくださり、愛媛県にも存在する身近な問題だと実感できた。違法薬物の誘惑を断る方法について考え、ロールプレイング形式で発表することで子ども達も記憶に残ったと思う。
など、高評価であり、令和7年の実施を要望している。
学校関係者の理解、協力は年々進んできているように理解している。また、中学生たちは在学中に3回はこの講座を受講するので、薬物乱用に対する意識や理解は高まってきているように感じる。近年は生徒参画型のロールプレイを取り入れることにより、一層、身近な問題として生徒たちに理解されやすくなってきたと思う。
【配慮・工夫をした点・今後の課題等】
ア 今年度実施した5つの中学校の意向を確認したところ、すべての中学校で実施してほしいとの要望があった。
イ 第5分区会による薬物乱用防止教室は、司会等の運営はすべて保護司会が行い、導入として演奏家によるオカリナや二胡、バイオリン、ギター、雅楽等の生演奏を20分間程度行った後に、薬剤師や保健師等の講演をしている。
ウ 毎年、全校全学年参加の教室なので、同じ演奏が続かないように別のグループにお願いしており、昨年度は地元の神社の宮司さん一家が雅楽を演奏してくださった。日頃から地域活動などでボランティアなどされている皆さんで、これまでも、オカリナの演奏やバロック演奏など、地域でボランティア活動をされている演奏家グループを中心にお願いしている。
エ 助成金を活用して今年は初めて薬物乱用防止を呼びかける内容を表示したポケットティッシュとクリアファイルの更生保護啓発グッズを作成して5中学校の全生徒に配布した。
本事業は、13年前に、非行や犯罪に至る前にまず予防こそが大事だというベテラン会員さんの発案を受け、是非中学校を拠点に薬物乱用防止の活動を行いたいと、分区内で議論を重ね、第5分区として実施に踏み切りました。公立中学校の予定された年間スケジュールに加えていただくのは容易ではなく、当初は何度も学校に足を運び、説明し、交渉して実現に至りました。今日まで毎年、各校に出向いて説明とお願いと調整をしていますが、経験値が重なってきて、近年は恒例行事としての理解が進み、実行が楽になりました。中央保健所の講師依頼や演奏者の選定など、当初は先輩会員に頼ってきましたが、分区内で犯罪予防部の活動として企画し、構成員全員で取り組む体制ができ、今日では本分区の重要な行事として全員体制で取り組んでいます。
(令和6年度事業)
松山地区保護司会の紹介ページ
https://www.kouseihogo-net.jp/hogo/hogoshi/hogoshi_support/index/1196
