活動紹介

2026.09.11 保護司組織活動活性化事業

保護司組織活動活性化事業に対する助成について

保護司組織活動活性化事業に対する助成は 更生保護法人立川更生保護財団 及び ㈱ひまわりサービス からのご厚意による助成金を基に、保護司組織が実施する安全安心な地域社会を実現するための効果的な活動、更生保護関係団体相互の連携の強化や他の団体を含む地域ネットワークの構築に資する活動、保護司適任者の確保や保護司会の活力の増強に資する活動等に対し実施しています。このページでは保護司組織の活動報告書からその一部を紹介します。


岩手県保護司会連合会

【活動の名称】大学と連携した刑務所をテーマとした映画「プリズンサークル」上映会


安全安心な社会の構築には保護司を始めとする更生保護関係団体だけでなく地域社会を構成する他団体との連携も重要であり、社会福祉学部を持つ大学と共催して開催した上映会は、学生の更生保護への理解を深めるとともに関係団体を含めた地域社会での連携強化が期待できます。(全国保護司連盟)

 

【活動の目的・趣旨】

①大学生を巻き込んだ保護司活動の啓蒙の機会とする。

②現在の刑務所を広く社会に知ってもらうための上映会とする。

③更生保護について社会に知ってもらうための機会とする。


【活動の実施状況】

1.日時

令和6年8月29日() 13ː0016ː00

2.会場

岩手県立大学滝沢キャンパス講堂

3.実施内容

開会行事 県立大学社会福祉学部学部長挨拶、上映会の趣旨説明

②第一部  映画「プリズンサークル」上映会

③第二部  クロストーク 学生2名、保護司1名、保護観察所職員1名、県立大学教員2名、地域生活定着支援センター1名

④閉会行事 保護司会連合会会長挨拶謝辞

4.参 加 者

保護司101名、更生保護女性の会12名、盛岡市保健福祉部2名、保護観察所職員6名、医療関係・福祉関係・大学職員・学生69名 

合計 190名

 

【活動の実施による効果】

 「島根あさひ社会復帰促進センター」(刑務所)を舞台にしての映画であるが、官民共同の新しい刑務所について学ぶと共に、受刑者同士の対話をベースに犯罪の原因を探り、更生を促す「回復共同体プログラム」について深く知ることができた。

 また、上映会での様々な学びと共に、上映会終了後のクロストークを通して、罪を償うこと、生きることについて考え、今後の矯正施設の在り方(処罰から回復)を改めて掘り下げる機会となった。様々な立場の人が、同じ空間に集い意見交換ができたことは、今後の更生保護活動の大きな力になると思われる。矯正施設内だけでの話ではなく、今の社会で、更生保護団体が、それぞれの立場で何をすべきか考えるきっかけになった。

さらに、保護司だけでなく、盛岡地区更生保護女性の会からたくさん出席していただき、お互いに学びの場となり、他団体同士の連携を深めるきっかけにもなった。

 

【配慮・工夫をした点・今後の課題等】

 岩手県立大学から、映画「プリズンサークル」上映会開催の提案が保護司を通して保護司会連合会に上がってきた。大学では地区での上映を想定していたようだが、岩手県保護司会連合会の理事会での協議により連合会での事業として開催することとなり、大学との話し合いを進めた。

上映会を連合会の行事として開催することもあり、開会等の進行やクロストークの内容などについて大学と意見がぶつかる場面が多くあったが、より深く話し合い、考えを伝えることによって、形になっていった。

上映会は大学全体に告知され、少人数だが、社会福祉学部以外の参加者もいた。上映後に行った保護司と学生とのクロストークでは「犯罪に手を染める心理や、そこに至る原因を突き止めていくことか重要だと感じた」などの感想をいただいた。

開催準備を始めた際は、県立大学の学生に対して司法の分野について学んでほしいという考えであったが、映画の内容を掘り下げることにより、更生保護についての原点を知ることができる映画であることに気が付いた。

 大学という学ぶ場だけではなく、更生保護団体は、社会の中で実際に更生を促す活動をしている。行事を行うことが目的ではなく、たくさんの保護司、更生保護関係者に実際に参加してもらわなければ、事業開催の意味がない。地区保護司会に呼びかけをして、県内14地区7分区の保護司会に参加割り当てをお願し、県内各地の保護司に参加していただいた。ほとんどの保護司会が、参加割り当て通りで参加してくださり、盛大な上映会となった。

 課題としては、共催という形をとったが、主催を岩手県保護司会連合会、県立大学を別の立場にした方が、合理的に進められたと思う。お互いに目的が同じであるから、それぞれの立場を尊重し、役割分担を詳細まで明確にしながら、進めることが課題だと思った。また、会場確保の関係で夏休み開催であったため、帰省している学生が多かったのがとても残念だった。

 

【更生保護関係団体以外での連携を進めるに当たり、感じたこと】

 更生保護関係団体以外の医療関係者や福祉関係者などとは、更生保護活動における役割は違いますが、目的は同じで安心安全な社会の構築です。保護司も仕事では側面で関わることはありますが、それぞれの立場で動いています。側面だけの関わりではなく、社会全体を見据えた形で更生保護について同じ空間で共に考えることにより、全体像の中からそれぞれの役割について改めて認識することができると思いました。

 ただ映画鑑賞をするだけではなく、そのあとに考えを述べ意見交換することが最も大切だと思います。たくさんの組織の方々が一堂に会して、共に学び考え伝えお互いを知ることの大切さを実感しています。

(令和6年度事業)