2025.06.17NEW 活動報告
当協会では、犯罪や非行をした人の立ち直りに賛同いただいた方々からの寄付を元に、
立ち直りを支援する更生保護関係団体等の草の根の活動に対し、助成を行っています。
令和6年度は、以下の活動に助成しました。
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活動名:冊子「協力雇用主のための雇用の手引きQ&A」の発行
団体名:神奈川県就労支援事業者機構
活動内容:これまで協力雇用主から受けた相談事例を冊子にまとめ、協力雇用主に関心を持つ事業主、
または初めて対象者を雇用する協力雇用主に配布し、不安の軽減を図る。
◆活動を通じて得られた成果・効果◆
・協力雇用主研修会に参加した初めて対象者を雇用した事業主を中心に配布し、好評を得た。
今後も協力雇用主登録を検討している事業主、または初めて対象者を雇用する協力雇用主を中心に配布していく予定。
・今後も必要に応じて内容をブラッシュアップし、保護観察所の保護司向け研修等、冊子を紹介する機会を増やし、
保護司と協力雇用主との連携強化も図っていく。
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活動名:ひばり野のなかま達
団体名:ひばり野のなかま達
活動内容:
・地域の子ども達や高齢者等、ニーズのある方への夕食の提供
・放課後の学習支援、居場所運営
・ボランティア等が相談にのり、必要に応じて関係機関に繋げる。
・フードパントリーの実施
・駄菓子屋の開店(月1回)
・講演活動(今年度はボランティアとしてできる事、目的等グループワークによる自己分析等の実施)
※このうち助成金は食材費に充当
◆活動を通じて得られた成果・効果◆
・子ども食堂や学習支援の収入は、助成金や寄付金品によることが多く、不安定な運営の中での助成金は非常に助かり、
子供たちに栄養価の高い食事の提供が可能となった。
また、少量ではあるが果物や、時にはデザートもつける事が出来た。
・来店者(様々な年齢層)との交流も徐々に深まり、お互いの理解につながり、思いやりのある行動も垣間見る事が出来た。
・子ども達は、高齢のボランティアを労り、ボランティアは食事を作る喜び、子ども達との関わり等で生き生きと活動できている。
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活動名:児童自立支援施設への訪問の復活
団体名:香川県BBS連盟
活動内容:児童自立支援施設へ会員が訪問し、日常的な学習支援やレクリエーションを行うとともに、
学園行事への会員の参加、クリスマス会やうどん打ち体験などのBBS会企画イベントの提供を通じ、入所児童との交流を図る。
◆活動を通じて得られた成果・効果◆
・児童自立支援施設主催のボランティア研修を通じ、BBS会員の児童への接し方等への理解が深まるとともに、
施設とBBS会の間で信頼関係の強化が図られた。
・生きづらさを抱える子ども達と関わる機会を持つことで会員の気づきや学びが深まり、
施設のある地区以外の地区会からの施設に対する関心が高まった。
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活動名:①「サラちゃん食堂」in燕・②「出前 サラちゃん食堂」in新潟川岸寮
団体名:新潟県燕地区更生保護女性会
活動①「サラちゃん食堂」in燕
活動内容:保護観察中の対象者とその家族、地域で支援を必要としている人に対し、
保護司や民生児童委員を通じて訪問し、手作りのお弁当を配布する。
◆活動を通じて得られた成果・効果◆
・訪問した対象者とのコミュニケーションの促進
・更生保護女性会員が得意なことを生かし、会員同士の交流も生まれる。
・保護司会と更生保護女性会との協力体制の強化
活動②「出前 サラちゃん食堂」in新潟川岸寮
活動内容:更生保護施設を訪問し、寮生と食事を作り、一緒に食べる。
◆活動を通じて得られた成果・効果◆
・一緒に食事作りをすることで、寮生とのコミュニケーションが生まれるとともに、
寮生の調理への関心を促進し、参加者全員で食事を楽しむことができた。
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活動名:プリズンアート展「なぜ犯罪を?考える社会に!」&芸術での交流で
無知と偏見をなくすトークショー
団体名:和歌山市BBS会
活動内容:
・「プリズン アート展」
展覧会開催日:11月20日~12月18日 会場:和歌山県立図書館1階展示室
PACの協働を得て全国各地の刑務所に服役する受刑者からアート作品(詩や短歌、俳句、川柳、絵画、マンガ、書、エッセイ、小説など)を募集し、
展覧会を開催、1,000名を超える方が来場した。
審査員および展示会場やWebギャラリーで作品を観た人のコメントを
応募した受刑者に返すことで、「壁」で隔てられた刑務所の内と外の交流をつくりだした。
・「芸術での交流で無知と偏見をなくすトークショー」
開催日:12月7日 会場:和歌山県立メディアアートホール
「フクロウ人形の秘密」の上映後、トークショーを開催。コメンターとして、監督をされた高木氏と奈良県立奈良大学の風間先生をお招きし、
司会は和歌山市BBS会の高垣が行った。60名の参加があった。
・和歌山で展示する作品の芸術性を確認できる図録1,000部の作成、配布。
◆活動を通じて得られた成果・効果◆
・壁の向こうの見えない場所から届くさまざまな表現を介して、そこにいる人々や刑務所という場所について想像を巡らし、
この社会と刑務所の関わりや回復について向き合う機会となったと考える。
・来場者の大半は今回の展示で刑務所服役者について、アートを通じてその気持ちを知っ方々で、
「服役者についてはそれまで知ることがなく偏見があった」との感想が見られた。(来場者アンケート結果より)
・新聞、テレビ、ラジオで活動について報道された。
【NHK和歌山 NEWS WEB】
・チラシや冊子、展示方法について、デザインのクオリティーを重視したことで、よりアート展としての効果が向上した。
・偶然来場した人はアンケート回答者の41%に上り、その感想からは、プリズンアート展開催の目的である
「刑に関わった人に関する無知と偏見を無くしていく」ことについての理解が広がったことがうかがえた。
・公立施設での開催は今回が全国で初めてであったが、公立施設で取り上げている啓発活動ということで広く周知され、公知の深い理解に繋がった。
県立図書館もホームページ等で展示会のPRや、開催期間中は「プリズンアート展」に関する
関係図書のコーナーが特別に設けられ、相乗効果があげられた。