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2026.02.27 休眠預金活用事業

【休眠2022】実践報告会(2/20)の開催報告

当協会は2022年度休眠預金活用事業の資金分配団体として、「立ち直りを支える地域支援ネットワーク創出事業」を5つの実行団体とともに3年間にわたり実施しました。事業の終了にあたり、2026年2月20日にオンラインにて実践報告会を開催し、更生保護の対象者が地域の中で必要な支援とつながれるよう各団体が取り組んできた活動の成果と、そこから芽生えた関係性の広がりをご報告しました。




立ち直りを支える地域支援ネットワーク実践報告会(終了しました)

【開催日時】2月20日(金)13:00~15:00

【開催方式】オンライン開催(zoom)/ 参加費無料

▼プログラム
13:00~ 開会・ご挨拶
13:10~ 実行団体より活動報告(13分×5団体)
       市町:西本願寺白光荘/ジャパンマック福岡/京都わかくさねっと
       県域:滋賀県更生保護事業協会/東京社会福祉士会
       *途中、事業アドバイザーからのフィードバック
14:35~ グループディスカッション(15分)
14:50~ 全体共有・講評
15:00  閉会

▼参考
事業概要:休眠2022年度通常枠「立ち直りを支える地域支援ネットワーク創出事業」



▼実行団体による活動報告

西本願寺白光荘(京都市右京区・市町単位)

事業名:みんなの居場所事業

女性の更生保護施設である西本願寺白光荘は、本願寺角坊を会場にした居場所活動として"みんなの寺子屋"略して「みんてら」を週1回実施した。施設の現/元寮生だけでなく、地域の子ども・保護者・ボランティア・市民講師・社協・近隣寺院関係者など多様な人々が属性を超えて集う場として育ち、3年間で参加者層が大きく広がった。2025年11月には「みんてらマルシェ」を開催し、約100名が来場するなど地域に根付き始めている。一方で、多様な参加者が混ざり合う中での心理的な安心の確保と誰もがアクセスできるという開放性のバランスについては、課題感も見えてきており、今後は対象を分けた場作りも検討している。

ジャパンマック福岡(福岡市・市町単位)

事業名:人生の再出発を支援し、支援者も支えるネットワークづくり

依存症の回復支援団体であるジャパンマック福岡は、制度の枠組みではつながりにくい方々の居場所として「おとな食堂」を開設した。マックの本体事業であるグループミーティングに合わない方や、保護観察所や保護司会から相談のあった方、更生保護施設の寮生などつながる人が徐々に増え、利用者には孤独感の軽減といった変化も見られた。自団体としても「おとな食堂」ができたことで受け入れの間口が広がり、地域資源との連携強化にもつながっていると実感している。一方で、支援者ネットワーク作りはまだ途上にあり、引き続き取り組んでいく。


京都わかくさねっと(京都市上京区・左京区・市町単位)

事業名:ひとりひとりの困りごとを地域で解決するホゴちゃんHUB

若年女性の居場所支援を行う京都わかくさねっとは、少女ら困りごとを抱える人を特別な支援の対象としてではなく地域に暮らす一員として迎え入れるため、困りごとを助け合える地域づくりを事業の目的とした。誰もが参加できる「大人こども食堂」や様々なイベントを地域関係者と一緒に行ったことで、拠点が地域交流のハブとして機能し、聞こえてきた困りごとに対する相互扶助の活動に少女らも主体的に参加した。その結果、アンケートでは参加者の約8割が「地域での顔見知りが増えた」と回答。活動を通じて社会福祉協議会や子育て支援団体からも相談が寄せられるようになり、地域における信頼を得られるようになった。

滋賀県更生保護事業協会(滋賀県全域・県域単位)

事業名:地域のKANAME ネットワーカーの育成と重層的支援体制構築による息の長い支援事業

滋賀県更生保護事業協会は、県内9つの保護司会ごとに連携担当者を立て、地域資源との関係づくりを進めた。協会の活動としては、保護司向けにネットワーク構築力向上のための連続研修や、県内外の参考団体の視察、連携担当者との会議を実施。各保護区は、こども食堂など直接的な支援活動や、多機関が参集した研修会や講演会の実施を通して官民の関係づくりを行った。その結果、アンケートでは回答した保護司の約7割が「連携の取り組みが進んだ」と回答し、具体事例としては米原市・大津保護観察所・長浜保護区保護司会米原地区会による三者協定締結や、滋賀県から協会への事業委託などの成果も生まれた。保護司一人ひとりが持つ豊かなネットワークが地域の中で継承されていくよう、今後も委託事業の枠組みで活動を継続していく。


東京社会福祉士会(東京都全域・県域単位)

事業名:再犯防止地域支援ネットワークづくり

東京社会福祉士会は、都内の地区会に対して立ち直り支援をテーマに活動する支部発足の働きかけを行ったところ、3年間で8つの支部が参画し、それぞれ居場所活動・勉強会・映画上映会・刑務所見学など地域性に応じた多彩な活動が生まれた。判決後の支援として関係機関と連携し住宅の確保等につないだケースも生まれた。並行して事業部では罪を犯した人への支援の理解を深めるための各種研修も実施し、研修をきっかけに新たに司法福祉分野での支援に踏み出した社会福祉士も出てきている。今後は支部をハブとして、当事者の方と繋がるインフォーマルな関係性をさらに広げることが期待される一方で、活動はボランタリーな参加に支えられている部分が大きいため、継続についての考えや体制は支部ごとに異なる。助成終了後も取組み継続意向がある支部に関しては、引き続き会の中でサポートをしていく。



アドバイザーコメント

津富 宏 氏(立教大学コミュニティ福祉学部 特任教授)

罪を犯した方々の多くは、自分自身も深い喪失を背負っています。互いの喪失を基盤にしてつながりあうという考え方が大切だと思います。そうした方々がつながる「居場所」とは、単なる物理的な場所ではなく、関係性が育まれるような場所です。各団体は、何を媒介にどのようにつながるのかを言語化し、どのような価値観のつながりを大切にするか明確にすることで、活動の深みが増すと思います。


オブザーバーコメント

阪上 英祐 氏(JANPIA 助成事業部 プログラムオフィサー)

各団体が「支援の選択肢としての居場所」を少しずつ地域に根付かせてきた点は大きな成果です。複数の居場所が生まれることで、当事者に合った支援の組み合わせが可能になり、より個別的な支援につながります。この事業は終了しますが、「地域を育てていく」という使命は続くので、この事業から得た学びを言語化して次の実践へとつなげていくことを期待しています。



開催後アンケートより、参加者の声

・居場所を単なる場づくりではなく、地域の関係性を編み直していくプロセスとして設計されている点を、私の所属団体のスタッフにも共有したいと感じました。特に、開放性と安全性のバランスをどのように試行錯誤してきたのかという点は、今後の事業設計にも大いに参考になる内容でした。

・市町単位の地域活動の継続からの果実、変容、波及効果などは、保護司組織が現在行っている地域活動との関連性(ブラッシュアップ)につながることも多いと感じ、共有したいと感じました。

・福祉の枠に囲い込むのではなく、地域の豊かな関係性の中に開いていくネットワーク形成のあり方が参考になりました。専門職だけで完結させず、多様な関係者と緩やかにつながる仕組みづくりを進めていきたいと感じました。



【お問い合わせ先】
更生保護法人 日本更生保護協会
(受付時間 平日10時~16時)
担当:休眠事業 事務局
TEL:03-3356-5721
Email:Qmin@kouseihogo-net.jp


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